大衆情報化社会になって久しいが、その中で最も大きな問題は、わかりやすくないものは排除されるという問題だろう。
何が原因で、大衆情報化社会になったかという分析は別の機会に行うとして、少なくとも以前よりも「簡単で、わかりやすいもの」で無ければ、社会的に受け入れられない状況になってきているのは事実だろう。
もちろん、わかりやすいことは基本的に悪いことでは無い。訳のわからない難しい言葉を羅列しても中身が無ければ、何の意味も無いだろう。
しかし、最近の報道を見ていると、わかりやすければ事実を多少ねじ曲げてもかまわないと言った風潮が強く見受けられる。
 
私も、ITの専門家の端くれなので、一般ユーザーからいろいろな質問を受ける。しかし、その回答には常に苦慮している。
わかりやすい言葉で返すのはもちろんだが、事実を歪曲するあるいは、誤解を招く表現を使ってはならないと常に考える必要があるからだ。
このようにごく狭い影響範囲であっても、ものを伝える側は、誤解を招かないように考える責任を負っていると思う。
しかし、最近のマスコミはどうだろう?ミスリードを誘うことを前提としている記事が本当に多い。
私はそういった記事を見ると、社会的責任など考えず自己満足で記事を書いているとしか思えない。